常用の職人、一人親方、他社からの応援が日ごとに入れ替わり、昨日A現場にいた班が今日はB現場にいる。出面は現場ごとに紙の野帳やメッセージの写真で上がってきて、事務所で数え直すまで全体の人工が見えない。月末に協力会社からの請求と突き合わせると数字が合わず、どの日に誰が入っていたかを思い出す作業から始まることになる。
作業員名簿、持込機械等使用届、有資格者の資格証の写し — 新規入場者が入るたびに更新し、次の現場ではまた一から揃え直す。資格証の有効期限が切れていることに気づくのが入場当日の朝で、その場で職長が電話をかけ回り、朝礼の開始が遅れる。
「明日の朝一で生コンをもう二台」「鉄筋の径が変わったので手配し直し」が現場の電話で決まっていく。数量も金額も記録に残らないまま材料が入り、請求書が届いてから誰が頼んだのかを探すことになる。実行予算との差が見えるのは、締めたあとだ。
足場材、単管、発電機、高所作業車。現場間で横持ちしているうちに台帳と実物がずれ、返却したつもりの機械のリース料が翌月も請求される。現物を確認しようにも、それはいま別の現場のヤードに置かれている。
その場で撮った是正前の写真と、数日後に送られてくる是正後の写真が別々のスレッドに散らばる。どの指摘が閉じてどれが残っているのかを一覧で見る手段がなく、元請への提出や監督署への対応の段になって、数か月ぶんをまとめ直す作業が発生する。
日中は手が汚れていて紙もPCも開けない。夜に事務所で日報を書き起こし、メールを返し、翌日の段取りを組む二時間が毎日積み上がる。時間外労働の上限規制が入って以降、この持ち帰り時間はそのまま数字として管理側に跳ね返ってくる。
各段階で使うアプリは、名前を押すと詳細を見られます。
朝礼で決めた当日の作業内容と危険予知の記録は、現場のスマートフォンからフォームに入れる。選択式にしておけば手袋のままでも数十秒で終わる。出面は現場ごとに入れ、複数現場ぶんを一つのボードで並べて見る。誰がどの現場に入ったかがその時点で確定するので、夕方に数え直す作業がなくなる。
全員に持たせる必要はありません。出面は職長や現場代理人がまとめて記録する運用にできるので、アカウントは常時関わる社員と協力会社の窓口に絞れます。人が毎日入れ替わる現場では、そのほうが管理も追いつきます。
朝のKYや点検、日報の定型部分は選択式のフォームにしておくと、入力ではなく選ぶだけで終わります。写真を撮って添えるだけの項目も作れます。文章を書く必要があるのは翌日の申し送りのような箇所だけで、そこは職長や現場代理人が担う運用が現実的です。
協力会社は社内の部署とは別の取引先として扱い、関わる現場で共有した文書だけが見える形にします。原価や他現場の情報が同じ画面に出ることはありません。表示範囲は組織図の階層に沿って決まるので、現場代理人は担当現場、本社は全現場、という分け方になります。
法令や制度で定められた届出・登録は、それぞれ所定の仕組みで行うものです。NOWORX が担うのはその手前にある現場の記録 — 誰がいつどの現場に入り、どの書類を受け取り、何を発注したか — を一か所に集めておく部分です。届出のために資料を集め直す手間が減る、という位置づけで考えてください。
現場を部署として置いているので、竣工後もその単位のまま契約書・日報・点検記録・発注履歴が残ります。瑕疵の対応や、数年後に同種の工事を積算するときに当時の実績をそのまま引けます。現場事務所の撤去と一緒に書類が行方不明になる状態を避けるための置き方です。
ありません。エージェントが行うのは、全現場の日報から遅れや異常の兆しを拾う、点検が未提出の現場を知らせる、承認待ちで滞っている稟議を挙げる、といった下ごしらえです。是正の要否や作業の可否といった判断は人が行い、誰が判断したかが記録に残ります。
ブラウザとモバイルアプリのどちらからでも同じワークスペースに入れます。地下の作業帯や山間部のように電波が届かない場所では、詰所や現場事務所など通信が確保できる場所でまとめて登録する運用が確実です。まず出面と日報の二つだけを現場に載せ、通信環境を見ながら点検と発注を足していく進め方をおすすめします。